古墳とキャラバン営業


山城と同じく最近ブームになっているのが、古墳を巡る旅だそうです。コロナ禍にあって、古墳は密になることはありませんし、テレビ番組でも時々取り上げられています。

姫路城や彦根城といった天守閣があるのが「お城」と思っていましたが、長い歴史の中で天守閣の時代はごくわずかであるとのこと。それと同じ誤解で、「仁徳天皇陵」や「応神天皇陵」といった巨大なものばかりが古墳だと思い込んでいましたが、小さな丸い塚やちょっとした丘も、人が埋葬されていたら「古墳」に違いありません。
山城の数万に対して、古墳の数は文化庁の調査では全国で16万基あるとのこと。基本的には“お墓“ですから、山城のように何度も使うことはできません。ですから、場所をずらしながら増え続けてきたのでしょう。

岡山県瀬戸内市を仕事で回っていた時のこと、訪問先の社長が「この辺に見える小さな丘は、ほとんどが古墳ですよ」と言われて、驚いたことがあります。
山中のたたら製鉄でできた鉄を吉井川で運んで、このあたりで取り引きし、ここには「福岡」という大きな市がたっていたとのこと。名刀『備前長船』はこうした環境で生まれたそうです。今は民家がばらばらと建って、田んぼが広がるこの地が、それほど栄えていたというのは聞いてみないとわからないものです。

キャラバン営業で地方を回ると、これまで気に留めなかった古墳の存在に気づきます。古代に栄えていたところが、中世以降、寂れてしまった場所が全国にたくさんあります。政治形態や自然環境、社会情勢などで、人が住む地域は少しずつずれていくのでしょう。
最近、コロナで地方移住を始める方が増えているそうですが、「地方回帰」が始まっているとすると、居住地域の「ずれ」が始まる「時代の転換点」に私たちはいるのかもしれません。そんなことに気づかされる「キャラバン営業」はいかがでしょう?

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