宇良関と温羅──偶然の「うら」が紡ぐ物語

大相撲の宇良関。その名を聞いたとき、岡山の鬼伝説「温羅(うら)」を思い出した人はどれほどいるでしょうか。

温羅は吉備の地に現れた鬼神。雉や鯉に姿を変えて逃げ、吉備津彦命に討たれた後も、首はうなり続け、ついには神事の精霊として祀られる存在となりました。

一方、宇良関は小兵ながらも変幻自在の技で土俵を駆ける力士。居反り、足取り、肩透かし──まるで温羅が雉や鯉に化けて逃げるかのように、相手の力をかわし、翻弄します。

両者に血縁も地縁もありません。しかし、「うら」という響きに宿る不思議な力、そして“変化”と“粘り”という共通の美学が、時空を超えて重なって見えるのは、私だけでしょうか。

温羅は討たれてもなお神となり、宇良は怪我を乗り越えて三賞を受賞しました。どちらも「敗れて終わらず」、その存在が語り継がれます。

桃太郎に征伐された「鬼」とされる温羅ですが、実際は大陸から製鉄や築城といった最新技術を日本に伝えたと言われています。そして今でも「気は優しくて力持ち」な人物として、地元では長く愛されているそうです。そうしたところ、どこか宇良関に共通するものを感じませんか?

もしかすると、宇良関の土俵には、温羅の魂が宿っているのかもしれませんね。

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