二つの「根拠なき楽観論」


昨日、国連の機関(IPCC)が、「人間の影響が大気、海洋および陸域を温暖化させてきたのは疑う余地がない」という報告書を公表しました。とはいっても、本当のところ、まだ心の底からピンときていないのが、多くの私たちかもしれません。

21世紀の人類は、新型コロナと気候変動という二つの大きな波に襲われていますが、どちらも「国境を越えた危機」という点で共通しています。
新型コロナ対策に関して、現政府は、感染爆発を予期しながら五輪に突き進んだということで、「根拠なき楽観論」と責められているようです。
しかし、考えてみると、私たち国民全体も、気候変動という大波には「根拠なき楽観論」で臨んできたように思えます。
今日(2021/8/12)の朝日社説では、今回のIPCC公表に対して『行動すれば希望はある』と題して、「突きつけられた将来像は深刻だが、希望はある」と述べ、いくつかの数字を提示しています。しかし、実態としては、相当に難しい数字であるようです。

今回のIPCCの発表は、これまでのものから、科学的により精緻になっているとのことです。次回の発表では、さらに正確になっていくことでしょう。どこかの段階で、私たちははっと気がつくのかもしれません。
どのあたりで、国も国民も世界の人々も本腰を入れることになるのか。本腰を入れるとは、「自分たちの生活レベルを大きく落とす」ことが必要不可欠でしょう。

100世紀以上続いた縄文時代でさえ、気候変動には抗うことができませんでした。抗うというよりも、物心両面から、できる限りスムーズに「自然に還っていく」ことが、これから求められるのではないでしょうか。
私たちは、山を登りきり、下り始めていると認識すべきで、縄文期のような「ロングテール(長い尻尾)」を実現すべく、スタートを切ったという気がしてなりません。

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