四層に分かれる高齢者


シルバー向けの喫茶店を1年間やって感じたのは、「来る人は来るけれど、来ない人は来ない」という当たり前のことです。

よく「アクティブシニア」などといって、エネルギーに満ちた高齢者がマスコミに取り上げられますが、実際のところ、そのような方は高齢者のごく一部にしかすぎません。私の感じたところでは5%程度でしょうか。その方々を、『A層』と呼ぶことにします。
A層の方は、自分に自信があり、積極的に社会にアプローチされ、自治会活動などでも中心になって活躍されます。

その方々に引っ張られる感じで、次の『B層』の方々がおられます。高齢者の大体15%くらいでしょうか。B層の方々は、引っ張ってくれる人がいる場合や、自分の興味・関心に合うことであれば外に出ていかれます。
C層はひとまず飛ばして『D層』。この方々は、足がご不自由だったり、介護を受けておられたり、介護をする家族がおられたりする方々になります。外に出たくても、物理的に難しいという方々です。高齢者全体の10%前後というところでしょう。

そして、残りの70%が『C層』です。この層の方々は、身体は外に出ることができたとしても、自分から積極的にコミュニティーに参加したり、集団を作ったりされない方々になります。女性よりも男性の方に多いように思われます。

A層ではなく、このC層こそ、日本の高齢者を象徴する方々だと思います。実際に数も多く、高齢者施策を検討するなら、こうした方々を意識する必要があります。
シルバー喫茶店では、C層の方に来てもらいたかったのですが、実際には足を運んでもらえたのは、A層かB層の方々でした。

C層の方々をフォーカスすることは、フレイルの解消(日本社会の安定)という意味からも、ビジネスを成り立たせる(ボリュームが一番大きい)という意味からも、必要かつ大切なことだと、喫茶店経営の失敗から学びました。

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