今日の朝日社説で取り上げられていましたが、今、私たちは万年単位の地質学的時代区分において、新しい時代のほんの始まりの時にいるそうです。
再来年には、国際地質科学連合で正式に決まるとみられる『人新世(ひとしんせい)』は、1950年代をその始まりとする考え方が有力とのこと。
そうなると、現在60歳台後半以降の人は、『完新世』と『人新世』の二つの時代を生きる人類で、60歳台前半よりも若い人は「新時代を生きる人」ということになります。
『完新世』は、およそ縄文時代から現代まで、だいたい1万7千年(170世紀)続いてきました。
その前の『更新世』は、約260万年(2万6千世紀)、さらにそれ以前の『鮮新世』は、約240万年(2万4千世紀)の時が流れたそうです。
『完新世』を一気に終わらせた我々が始めた『人新世』は、はたして何世紀続くことになるのか。
それは、これからの「国際協調」「環境保全」「宇宙開発」、そして「脱炭素社会」「SDGs」などの動きが微妙に絡んでくるでしょうが、170世紀続いた『完新世』よりも、かなり短くなることは間違いないでしょう。
時代変革の危機を、広く一般化したのは科学者でも政治家でもなく、16歳のグレタ・トゥーンベリという環境破壊を憂える一少女だったといういうことは、象徴的なことだと思われます。想像を超えた時代の変化を肌身で感じて動き出すのは、学問よりも若者の感覚と行動力だということです。
トランプとグレタは、違う時代を生きているので、話が噛み合わないのも納得がいきます。