長い大部屋暮らしを経て、昭和の名優となった川谷拓三。デビューは死体役で、日に30回も殺され役をつとめていたこともあるそうです。
寡黙だった川谷氏が、有名になってから下積み生活を振り返って、こんなことを言っていました。
『結局、仕事は ”好きをするか、好きにするか” のどちらかなんですねぇ…』
好きなことを仕事にするか、ついた仕事を好きになるか、のどちらかが続けられるコツだ、ということでしょう。
とはいっても、好きなことを仕事にできる人はあまりいないというのが現実かと思います。
それは定年後も同じで、好きなことに没頭できる人はいいですが、働く必要がある人、働きたい人、にとってはなかなか難しい。たとえば、釣りや登山、麻雀など、好きなことを仕事としてお金に替えられる人は、ごく一握りでしょう。
定年後は、10年、20年と長い時間があります。できれば好きなことをやりたいところですが、やっていることを好きになるという方法もあります。そう考えると、どちらかというと自分の価値観に合い、好きになれそうなことをやっていきたいものです。