要介護認定を受けて、できることの一つに「住環境の整備」があります。
福祉用具を入れるか、手すりなどの住宅改修を行うか、という二つの方法を組み合わせて高齢者でも安全に暮らせる環境を作ることになります。
ヘルパーさんの支援などと違って、福祉用具や手すりは24時間支援を続けてくれることになり、うまく使うと大変有効な手段になります。
そのうち、住宅改修については、一生で20万円という上限があります(個人の費用負担は1〜3割)。これについては下記の注意点があります。
・できる工事は手すりや段差解消など、高齢者の安全確保に関する内容に限られる
・役所に事前申請を行う必要がある
・20万円の範囲であれば工事は分けて行うことができる
・住民票のある家屋に限られる
・マンションの通路など公共の場所には設置できない
・介護度が3段階上がれば、さらにもう一度20万円分が使える
戸建住宅であれば、家屋内だけでなく外部工事もできます。しかし、屋外の手すりは部品単価が高く、施工時間もかかるため、案外高くつきます。室内の手すりなどと合わせると、20万円の限度額などはすぐにオーバーしてしまいます(ちなみに1mほどの横手すりを2本支柱で設置すると5万円強はかかります)。
写真の手すりは1本脚なので、工事が短時間で済み、20万円の限度額を圧迫しないというメリットがあります。玄関ポーチや勝手口、庭の掃き出しなど、「このポイントに手がかりが欲しい」という場合には利用価値の高い、ちょっとした裏技です。※写真は当社の一本脚手すり「アイレ」